春の訪れとともに、毎年のように飛来する「黄砂」。
この季節、当院にも「目がかゆい」「肌が荒れる」「咳が止まらない」といった症状を訴える方が増えています。
前回は花粉症についてご紹介しましたが、
今回は花粉症の有無に関係なく誰にでも影響を及ぼす“黄砂”について解説します。
黄砂は、目・鼻・喉・肌など全身に影響を与えるため、早めの対策とケアが大切です。
Contents
黄砂とは?
黄砂は中国やモンゴルの砂漠地帯から舞い上がった砂ぼこりが、偏西風に乗って日本に飛来する現象です。
特に3月〜5月にかけて多く、西日本から東日本にかけて広く観測されます。
黄砂にはPM2.5や化学物質、細菌・ウイルスなどが付着しており、呼吸器や皮膚、目に悪影響を与えることがあります。
黄砂による主な症状と当院での対応
【1】呼吸器症状(内科)
- のどのイガイガ感
- 空咳、痰
- 喘息の悪化
- 鼻水・鼻づまり(アレルギー性鼻炎)
黄砂は肺の奥まで入り込みやすく、喘息や気管支炎をお持ちの方は特に注意が必要です。
当院では、吸入薬や抗アレルギー薬の処方で症状の緩和に対応しております。
【2】皮膚の症状(皮膚科)
- 顔・首・手足のかゆみや赤み
- 乾燥によるヒリヒリ感
- アトピー性皮膚炎の悪化
- 湿疹やニキビの増加
黄砂に含まれる物質は肌を刺激しやすく、特に敏感肌やアトピー体質の方は悪化しやすくなります。
当院では、外用薬や保湿剤の処方により、肌の状態に応じた治療を行っています。
【3】目の症状
- 目のかゆみ・ゴロゴロ感
- 充血・涙目
- まぶたのかぶれ
黄砂は結膜を刺激し、アレルギー性結膜炎や目のかゆみを引き起こします。
当院では、点眼薬の処方も行っております。
黄砂から身を守るための対策
- 外出時はマスク・メガネ・帽子を着用
- 帰宅後は洗顔・手洗い・うがい・洗眼を習慣に
- 洗濯物は部屋干しを推奨
- 空気清浄機の活用も有効
敏感肌の方は、低刺激のスキンケア製品や保湿剤を使用することもおすすめです。
内科と皮膚科の両方からサポートいたします
黄砂による影響は呼吸器、皮膚、目の粘膜など多岐にわたります。
当院では内科と皮膚科を併設しているため、全身の状態を総合的に診察・治療することが可能です。
こんなお悩みにも対応しています:
- 咳と肌荒れが同時に出てきた
- 花粉症はないけれど目や顔がかゆい
- アレルギー薬が効きにくくなってきた
おわりに
黄砂の飛散は避けられない自然現象ですが、早めの対策と適切なケアで症状を抑えることができます。
「花粉症ではないから大丈夫」と油断せず、気になる症状がある方はお早めにご相談ください。
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